いつかどこかの街…。入院患者と医者が話している。
患者は自分の事を≪僕≫と呼ぶ不思議な女性…彼女は海を漂流し、この病院に運び込まれたのである。
彼女は精神に異常を来している。そして小説『白鯨』にまつわる絶望の告白が始まる。
…≪僕≫の親友が行方不明になった…
​親友は小説『白鯨』の熱烈な読者だった。
≪僕≫は手作りの筏で幻想の大海原へ乗り出し、親友を捜す航海に出た。
そこで出会ったのは小説『白鯨』の登場人物達、主人公のイシュメール、一等航海士のスターバック、銛打ち名人クイクェグ…復讐に燃える片足の男・エイハブ船長。
航海を続ける彼等を待ち受けるのは嵐、飢餓、そして白い悪魔、モービィ・ディックと呼ばれる白鯨であった。
白鯨との壮絶な闘いの最中に、​無数の死体が流れて来る…それは現代の戦争で死んだ兵士達の骸であった…。

自分にとって高円寺はとても思い出深い街である。
演劇にどっぷりつかった青春の日々であった。
商店街や古本屋、祭りの風景が焼き付いている。お世話になった町だ。
そんな場所で伝統ある操り人形・一糸座の創作に関われることは光栄である。
あの名作『白鯨』を題材にした異色な冒険劇、
その物語を解体し、再び構築する。
一糸座の皆さんは暖かい人である。その人形も暖かく優しく、そして厳しい。
人形の息遣いが聞こえるようだ。郷愁感じさせ、日本の原風景を見せてくれる。
一糸座の皆さんと共に、誰の中にも潜む白鯨を巨大化し、
高円寺の劇場に出現させようと思う。
お世話になった町・高円寺へのせめてもの恩返しである。
―――東憲司（座・高円寺フリーマガジン30号より）

日時 02/26 (月) 02/27 (火) 02/28 (水) 02/29 (木) 03/01 (金) 03/02 (土) 03/03 (日) 14:00 − − − − ☆ ☆ ○ 19:00 − − ● ◎ ○ ◎ −

作・演出：東憲司（劇団桟敷童子) 照明：沖野隆一（RYU CONNECTION) 舞台美術：竹邊奈津子 音楽：めいなCo. 舞台監督：森下紀彦 舞台監督助手：中村朋子 音響：幸田和真（株式会社ワンツー） 衣裳デザイン：成田路実（株式会社糸あやつり人形一糸座） 大道具制作：株式会社糸あやつり人形一糸座 人形製作：田中めぐみ 結城まりな 眞野トウヨウ 株式会社糸あやつり人形一糸座 制作：結城民子 田中めぐみ（株式会社糸あやつり人形一糸座）

【出演】 松本紀保 原田大二郎 藤吉久美子 鈴木めぐみ（劇団桟敷童子） 稲葉能敬（劇団桟敷童子） 川原洋子（劇団桟敷童子） 【人形】 江戸伝内 結城一糸 結城民子 結城まりな 眞野トウヨウ 土屋渚紗

入場料金	全席指定　 一般　5,000円(税込) ペア割チケット　9,000円(税込) 初日割　4,500円(税込) 「なみちけ」ご使用になれます ※シニア割（4,500円）、U30（4,000円）、 大学生以下（3,500円）は、一糸座でのみ取り扱い
チケット販売窓口	座・高円寺チケットボックス（月曜定休） 03-3223-7300（TEL10:00〜18:00／窓口10:00〜19:00） 座・高円寺WEBチケット https://www.e-get.jp/za-koenji/pt/ 糸あやつり人形一糸座 https://www.isshiza.com/ 042-313-5205（11:00～17:00） イープラス https://eplus.jp/ カンフェティ https://www.confetti-web.com/ 0120-240-540（カンフェティチケットセンター・平日10:00～18:00）
お問合せ	糸あやつり人形一糸座 042-313-5205 info.isshiza@gmail.com