イギリスの劇作家エドワード･ボンドが『戦争戯曲集・三部作』を書いた1980年代初め、
冷戦状態が続く世界では核兵器の開発と拡散が進み、核実験も多く行われました。
3・11以降、核や原発に対する世界の認識は急激に変化したにもかかわらず、
依然、民族間の紛争や対立は止まず、私たちは見えない核の脅威に晒され続けています……。
人間の過剰な欲求は、
私たちから、共に生きるための価値観を見失わせてしまっているかのようです。

この作品は、「戦争とは何か？」を問う3つの作品を通して
私たちに「人間とは何か？」を考える機会を与えてくれます。
その始まりとなったのが、ボンドが学生たちに向けておこなったワークショップ。
彼はそのワークショップで、彼らに次のような即興演技をするように要求します。
「ある兵士が、自分の郷里で赤ん坊を一人選んで殺害せよとの命令を受けて帰省する。町には、自分の妹として産まれた赤ん坊と、隣人に誕生した赤ん坊がいて、兵士は隣人の赤ん坊を殺し帰宅する。でも、もし自分が兵士だったら、どう行動するか……。」

あなたはだれですか。
人間ってなんですか。
他人の苦しみを理解できますか。
なぜ、問題から目をそむけるのですか。
……舞台上で俳優が、さまざまな問いを具体的なものにすることで、
観客が問いについて考えざるを得ない状況におかれること。
それがドラマの幸せなのです。……2014年2月 エドワード･ボンドから届いた手紙より

その幸せを追求しながら劇場創造アカデミーが修了上演として取り組んできた『戦争戯曲集』。
人間の生き方、コミュニティの在り方を根本から問い直す本作を通して、
わたしたちのあしたを考える機会につなげていけたらと思います。
どうぞご期待ください。

日時 02/23 (月) 02/24 (火) 02/25 (水) 02/26 (木) 02/27 (金) 02/28 (土) 03/01 (日) 14:00 − − − − − ○ ○ 17:00 − − − − ○ − −

作：エドワード・ボンド 訳：近藤弘幸 演出：佐藤信、生田萬 ドラマトゥルク：長島確 美術：島次郎 照明：齋藤茂男 音響：島猛 殺陣：栗原直樹 衣裳：今村あずさ 舞台監督：鈴木章友 舞台監督助手：山﨑牧 ドラマトゥルク助手：弓井茉那 演出助手（5期生／舞台演出コース）：黒田瑞仁 平田万里 堀之内晶子 制作（5期生／劇場環境コース）：岡田萌

【劇場創造アカデミー5期生（演技コース）】 奥野友理奈 河原舞 小出恵美子 崎田ゆかり 恒石幸子 出崎洋樹 山本瑛子    【客演】 光田圭亮 山本健治 芹澤悠 高橋佑介 ……以上、黒テント 荒木秀智（1期生）  石橋和也、吉田彰文（3期） 桐澤千晶、居石竜治（4期生） ……以上、劇場創造アカデミー修了生

入場料金	全席自由　 1,000円(税込) ※18歳以下の皆さんは無料です。発売日以降に、座・高円寺チケットボックスにご予約ください。 ※車椅子のままで観劇をご希望の方のために、車椅子スペースをご用意しております。（定員あり／要予約）。車椅子の大きさに制限がございますので、お申し込みの際にお問い合わせください。■問合せ先：劇場チケットボックスTEL03－3223-7300 ※障がい者手帳をお持ちの方は、座・高円寺チケットボックスでのご予約に限り、1割引になります。
チケット販売窓口	座・高円寺チケットボックス（月曜定休） 03-3223-7300（TEL10:00〜18:00／窓口10:00〜19:00） 座・高円寺WEBチケット https://www.e-get.jp/za-koenji/pt/
お問合せ	座・高円寺 http://za-koenji.jp/academyhp/play.html 03-3223-7500